国内史上最大のエル・グレコ回顧展

1>2>3
2. 見えるもの、見えないもの
周囲の人々や諸聖人を肖像として絵画化する一方、天上世界や内的幻視など、心に浮かべるしかない架空の世界を、イメージを介して描き出したエル・グレコ。時には共存させ、時には分離させた、高い視覚芸術性も意識して見ていきましょう。

傑作揃いの本展なので、ここからは特に私が印象に残った作品をご紹介します。
《聖アンナのいる聖家族》
本作の聖母マリアは、エル・グレコが描いた女性像で最も美しいとされる。

《フェリペ2世の栄光》
見えるものと見えないものを同一画面に共存させた傑作。とにかく凄い。
2013年1月18日報道内覧会にて撮影
《聖アンナのいる聖家族》
2013年1月18日報道内覧会にて撮影
《フェリペ2世の栄光》
《悔悛するマグダラのマリア》
悔悛する聖人や聖女を表した多くの作品の中でも珠玉の一点。

《聖母を描く聖ルカ》
現存するエル・グレコの最初期の作品。
2013年1月18日報道内覧会にて撮影
《悔悛するマグダラのマリア》
2013年1月18日報道内覧会にて撮影
《聖母を描く聖ルカ》
≫(次ページ)最高傑作の一つ《無原罪のお宿り》日本初公開
1|2|3他の特集記事を読む 東京デートナビ≫