想定外センターがもたらすAKBの未来

12>3
3. 想定外アイドルがもたらすAKBの未来
そんな中、スタジアムが最も緊張したのが3位発表の瞬間。渡辺麻友と大島優子が接戦なのが予想され、もしここで指原でなく麻友が呼ばれたら、指原1位の可能性が格段に高まるため。そして不安は的中し、次世代エースと目される麻友が3位に落ちる展開となりました。
201306AKS提供
(c)AKS
3位:渡辺麻友(101,210票)
この1年で大きく成長した麻友は「1位を目指してやってきたので正直すごく悔しい気持ちもあります。でも充実した1年でしたので幸せです。来年の総選挙では一番最後に名前を読んでもらえたらいいなと思います。」とコメント。優等生的でインパクトがなく、メディア掲載が少なかったのは残念。
そして2位発表前、周囲のメンバーが声もかけられないような前年までの張りつめた空気から一変、大島優子は笑顔で席を立ち指原を威嚇し、指原は顔をそむけて(1位になってしまわないように)祈るなか、先に呼ばれたのは「AKB・・・」つまり優子が2位とわかった。
201306AKS提供
(c)AKS
2位:大島優子(136,503票)
優子のコメント「何なんでしょうか、この感覚は。お腹を抱えて笑っちゃう総選挙は初めてです」という、今年最大の名言。さすがだ。自身の連覇もしくは麻友が1位、どちらであっても期待どおりだったと思うが、ダークホース指原に負けた意外感をよく表していたと思う。
さっしーは速報1位とはいえ会場中が「まさか」と考えており、驚きとともに、妙な脱力感がスタジアム全体に充満。後で聞いたところによると、各家庭やファミレスなどでも同じような空気が漂っていたようで、「予定調和」がファンの民意で崩壊する形となった。予定調和嫌いの秋元康氏にとっては、これも想定の範囲内だったのだろうか。
201306AKS提供
(c)AKS
1位:指原莉乃(150,570票)
指原は「HKTに移籍して1年。TVでは明るく頑張っていましたけど、私にとって孤独な時間でした。でも、今日15万票入ったので、私は孤独じゃないんだとわかりました。私がセンターになってもAKB48を絶対壊しません!」と、驚きの結果にビビリながらも、「MCの指原」と言われるトーク力で会場を笑わせつつ決意を語った。
その後のステージ上で「どうしよう、優子ちゃん」とヘタレ指原らしく泣きを入れると、すかさず優子が「私とまゆゆ(麻友)が、両脇にいるから大丈夫だよ」と笑顔で励ました。HKTに移籍してからの指原がとても頑張っていることはメンバーやスタッフの誰もが認めるところ。周囲からも愛されるいじられキャラなので、新曲も含め、AKBの今後の活動展開には心配無用だろう。

ビデオリサーチによると、フジテレビの生放送(関東地区)平均世帯視聴率は20.3%で、昨年の18.7%を大きく上回り、1位発表時に記録した瞬間最高視聴率は32.7%(昨年は28.0%)と驚異の数字を記録。総投票数は、一昨年の116万票、昨年の138万票を大きく上回り、約2倍となる『2,646,847票』となった。
2013年6月スタンドPRESSエリアより撮影
(カートでスタジアムを一周する指原)
イベントの最後に、カートでスタジアムを一周した指原は、笑顔ながらも、どこか申し訳なさそう。運営側の思惑や一般予想に反発するかのように、ファンや地元に支持されたヘタレアイドルがセンターを務める32ndシングル(タイトル未定)は、2013年8月21日(水)発売です。
2013年6月終了後の囲み取材にて撮影
AKB48 32ndシングル選抜メンバー16名/オリジナル写真
***関連リンク***
■AKB48 32ndシングル 選抜総選挙(公式ホームページ)
■AKB48劇場
■オフィシャルブログ「指原クオリティー」

■AKB48選抜総選挙ミュージアム現地レポ(2013.6)
■初の立候補制!AKB48選抜総選挙(2013.4)
■第4回選抜総選挙結果から見るAKBの未来予想図(2012.6)
12|3|他の特集記事を読む 東京デートナビ≫