1. 食虫植物や珍妙な植物など、様々な植物を全般的に網羅した大規模な展覧会
国立科学博物館の特別展『植物 地球を支える仲間たち』が本日、2021年7月10日(土)よりスタートしました。
事前に行われた報道内覧会にて取材した展示のみどころをご紹介します。
本展チラシと公式ガイドブック
夏休みの宿題解決の定番スポットである『国立科学博物館』で開催される、夏の特別展『植物 地球を支える仲間たち』。
標本や多数の実寸大模型、映像、光合成の仕組みを体験できるインスタレーション展示などを活用し、植物の驚きの実像や魅力に迫ります。
地球上で人類が共に生きる存在として大切な、植物の重要性を伝えるとともに、最新の研究結果を元に知られざる植物の世界を紹介する特別展です。
世界最大の花『ラフレシア』の実寸大模型
普段、あまり花や植物に興味がない方でも楽しめる「〇〇すぎる●●」など、インパクトが大きくわかりやすい展示が冒頭に揃っていました。
「大きすぎる花」として有名な世界最大の花『ラフレシア』の実寸大模型は、直径80cmの大迫力。
「大きすぎる花の集まり」ショクダイオオコンニャクの実寸大模型は、高さ2.72m。貴重な開花シーンを記録した映像も必見です。
「大きすぎる果実」ジャックフルーツは、最大で35-40kgになり、私たちが食べている果実として世界最大のもの。1本の木に100個もの果実をつけるというから豪快だ。
食虫植物の生きている姿も生で見られる
じっとしていて動きがないイメージがある植物のなかで、動きがわかりやすく人気が高い『食虫植物』の展示も充実。
もしも、人間を食べるため巨大に進化したら…という怖さを連想しそうな巨大模型もありました。
特に、様々な食虫植物の生きている姿を、生で見られる2つの展示槽は必見。ウツボカズラやハエトリソウなどが、これほど集まった姿を見たのは初めて。
拡大模型や展示パネル、映像資料などとあわせて眺めることで、植物たちの驚きの生態をリアルに知ることができました。
『キバナツノゴマの果実』実物と拡大模型
『凶暴な果実』という展示カテゴリーには驚きました。動物に付着し種子を散布するために、踏みつけると長いツノ状の突起が足に突き刺さる果実などの代表例を集めたコーナー。
展示された拡大模型が非常にわかりやすいが、これは本物の果実をCTスキャンによりデータを取得し、3Dプリンタで制作し塗装したという最新技術を駆使したハイテク模型。
内部の主旨配列まで再現されているそうで、植物たちの生きるための進化と知恵に驚くとともに、私たち人間も負けてないなと改めて感じました。
今回ご紹介したほかにも、世界初公開となる『最古の植物化石』や、世界で初めて開発に成功した『青いキク』など、みどころ満載。
グッズショップには、あとでじっくり読みたくなる『公式ガイドブック』(2,200円)をはじめ、特別展オリジナルグッズが多数。
特に植物に魅せられたクリエーターたちとの『クリエーターコラボグッズ』は、完売必至のため1種3点までの制限つき。欲しい人は早めに来場しよう。
(取材・文・撮影/落合 宏樹)
【特別展『植物 地球を支える仲間たち』】
◇公式ホームページ:
https://plants.exhibit.jp/
◇会期:2021年7月10日(土)~9月20日(月・祝)
※休館日:7月12日(月)、9月6日(月)
◇時間:9:00-17:00(入場は16:30まで)
◇料金:一般・大学生1,900円、小・中・高校生600円
※オンラインによる事前予約(日時指定)が必要です
※観覧同日に限り常設展(地球館・日本館)も観覧可能、ただし指定時刻前の常設展観覧は不可
◇会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
◇アクセス:
・JR「上野駅」公園口から徒歩5分
・東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」7番出口から徒歩10分
・京成線「京成上野駅」正面口から徒歩10分