1. 大泉「自分の考え方が変わった珍しい作品」
大泉洋主演の映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(12/28公開)の公開前夜上映会が、2018年12月27日(木)丸の内ピカデリーにておこなわれ、大泉洋さん、高畑充希さん、三浦春馬さん、前田哲監督が登壇しました。
個性的なトップスで登場した高畑充希
作品を鑑賞したばかりの観客に大きな拍手をもって迎えられた監督とキャストたち。
紅一点の高畑充希さんは、色とりどりの飾りがついたトップスに、太もも露わな白のショートパンツという個性的な服で登場。高畑が「音がうるさくてすみません」「願い事書いたら叶うのかな」と笑うと、大泉は「短冊みたいだよね、かわいい」と褒め、会場は一気に和やかに。
作中の美咲も超魅力的な女の子
本作は筋ジストロフィーという難病を患いながらも、病院を飛び出し、自ら大勢のボランティアを集めて風変わりな自立生活を続けた鹿野靖明(大泉)という実在の人物の半生を描いた感動作。
自由すぎる性格の鹿野に、恋人である医大生ボランティアの田中(三浦)とともに、振り回されつつも、鹿野との出会いで成長していく美咲役を演じた高畑。高畑は「北海道での撮影は、あったかくて楽しい現場だったのですが、完成した映画を観て、なんて心がポカポカする映画なんだろうと思いました。明日を迎えられることを嬉しく思います」と笑顔で語った。
撮影を通じて影響を受けたことはありますか?との質問には「いい人でいることがベストではないと思いました。鹿野さんをみてぶつかる勇気をもらいました」と、作品を通じて鹿野さんの生き様から学んだ姿勢を述べました。
真摯に取り組んだのが伝わる大泉
大泉は「正直、映画を通して、自分の考えが変わることはあまりないんですが」と前振りしつつ
「自分の子供には『人に迷惑をかけるな』と言っていたけど、自分一人ではできないけれど誰かに助けてもらってできるのなら、それは諦めなくてもいいことなのではと思うようになりました。その代わり、求められれば助けてあげられる人になってほしいと思うし、僕自身もこれからそういう人になりたい」と、本作が自身に大きな影響を与えたエピソードを明かしました。
©2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会
登壇者全員での鏡開きでは、タイトルに絡め樽の中身はバナナジュース!
鏡割りの後、乾杯の発声は、映画内での『乾杯といえば田中くん』にちなみ田中役の三浦が実施。
終始、舞台挨拶を盛り上げた大泉ですが、締めの挨拶だけは「鹿野さんは自分が動けないから助けてほしい、助けてもらえれば自分も普通の人に近いことができると思ったから、我慢をするのではなく、勇気を持って助けてほしいということを選び、わがままを言っていたんだと思います。この映画を観ていただいて、人に迷惑をかけないことを美徳とする日本で、それだけじゃないのかも・・・と思っていただければ、そして最終的にこの映画が障害を持つ方のためになればいいなと願っています」と真剣な表情で語り、本作にかける『並々ならぬ』思いを感じさせる一幕でした。
笑顔でエピソードを語る三浦春馬
思わず覗き込む充希
『乾杯といえば田中くん』
鏡割前にポーズをとる3名
大泉洋主演の映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は、明日2018年12月28日(金)より全国公開されます。
(取材・文・撮影/落合 宏樹)
【映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』】
●公式ホームページ:
bananakayo.jp
●原作:渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」(文春文庫刊)
●監督:前田哲
●主なキャスト:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子/佐藤浩一
●上映時間:120分
●配給:松竹
●STORY
札幌で暮らす鹿野靖明(大泉洋)は幼少から難病の筋ジストロフィーを患い、車いす生活。体で動かせるのは首と手だけで、介助なしでは生きられないのに病院を飛び出し、ボランティアたちと自立生活を送っていた。夜中に突然「バナナ食べたい」と言い出すワガママな彼に、医大生ボラの田中(三浦春馬)は振り回される日々。
しかも恋人の美咲(高畑充希)に一目ぼれした鹿野から、代わりに愛の告白まで頼まれる始末!最初は面食らう美咲だが、鹿野やボラたちと共に時間を過ごす内に、自分に素直になること、夢を追うことの大切さを知っていく。そんなある日、鹿野が突然倒れ、命の危機を迎えてしまう…。