特集記事タイトル
欅坂46が日本武道館でリベンジ、ユニットなしの全16曲披露
画像説明
平手友梨奈を中心としたパフォーマンス
欅坂46が『3rd YEAR ANIVERSARY LIVE』を初の日本武道館で開催。欅坂らしいストイックなパフォーマンスで魅了した、ライブ最終日の模様をご紹介します。
1. 東京3daysは平手を主役にクールなパフォーマンス
※掲載内容は2019年5月13日現在のものです
1. 東京3daysは平手を主役にクールなパフォーマンス
2019年5月9日(木)・10日(金)・11日(日)の3日間、欅坂46が『3rd YEAR ANIVERSARY LIVE』を初の日本武道館で開催。欅坂らしいストイックなパフォーマンスで魅了した、ライブ最終日(11日)の模様を、オリジナル写真とともにご紹介します。

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オープニング1曲目は従来どおり笑顔でスタート
4月の大阪・フェスティバルホールで行われた3daysに続く、東京・日本武道館でのデビュー3周年ライブ。
ひらがなけやき(けやき坂46、現・日向坂46)に先を越される形となり、4年目のスタートとしてようやく辿り着いた日本武道館の単独ステージ。

開演を待つ10,000人の観客たちの緊張感が充満するなか、地響きのような轟音が鳴り響き、会場がどよめくなか、2期生を含む欅坂46の全メンバーがステージに登場すると割れんばかりの拍手と歓声がおこった。

オープニングM1はアッパーチューンの『危なっかしい計画』。舞台上のスクリーンには、笑顔で満たされた大阪でのアニバーサリーライブの模様が映し出される。だが、曲が終了するとキャプテン菅井友香が「以上、私たち欅坂46でした。ありがとうございました!」とライブ締めの挨拶で締めお辞儀をしてステージを去ってしまった。
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全編にわたりダークな世界観
観客がアンコールのように欅坂46コールを送ると、定番の『OVERTURE』が流れ出した。つまり、ここからが東京公演の本番=欅坂46の4年目のスタートというわけだ。
M2『避雷針』のイントロが流れ、メンバーはグレーのロングコート衣装を身にまとい登場。『M3:大人は信じてくれない』『M4:月曜日の朝、スカートを切られた』『M5:エキセントリック』など、欅坂46のダークサイドな全体曲を6曲続けて披露し、そのまま『M8:二人セゾン』で本日唯一となる"比較的"軽やかな曲を披露して、ようやくMCタイムだ。
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オフィシャル素材/撮影:上山陽介
先ほどまでのストイックな表情から一転、笑顔をみせるメンバーたち。友香が「ようやく初の武道館、皆さんのおかげです、ありがとうございます」と感謝を述べる。
そしてステージに飾られた巨大な3段の砂時計について「3年という時の流れを示しています」と説明。「自分たちらしい方法で、欅坂46のアイデンティティを表現できたら」と宣言。

観客に「ペンライトを消してください」と促したのち「メンバーによる新しいパフォーマンスをお楽しみください」と告げると、落雷とともに平手友梨奈と佐藤詩織を中心とした影絵パフォーマンスがスタート。ピアノの旋律のなか、メンバーは木々や建物や動物など様々なシルエットに変化しながら物語を紡いでいく。完全にアート集団だ。
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オフィシャル素材/撮影:上山陽介
落雷の音を合図に、ライブは後半へ。深緑を基調とした衣装でメンバーが登場し『M9:キミガイナイ』を披露。背景にステンドグラスが映し出されるなど神聖な雰囲気に。
『M10:もう森へ帰ろうか?』『M13:Student Dance』など演劇的なパフォーマンスがさらに加速する。『M15:風に吹かれても』や本編ラストの『M16:アンビバレント』まで、後半もユニット曲なしの全体曲をノンストップで8曲つづけ、激しいフォーメーションチェンジやストイックな熱演に、観客は大歓声で応える。

菅井は「4年目も手を取り合って、新しい道を切り開いていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」と挨拶し、メンバーたちは笑顔で手を振りステージをあとにした。

最終日のみ披露されたアンコールでは、最新曲『黒い羊』をパフォーマンス。MVとシンクロした世界観で、周囲を抱きしめようとするたびに突き返される平手の姿が切ない。全メンバーがメッセージ性の強い楽曲を真摯に表現。ラストで平手は手にしていた彼岸花を小林に手渡し、自ら小林を突き飛ばしステージを去る。一人舞台に残った小林が、砂時計の下に彼岸花を添えてゆっくりと姿を消した。エンドロールが流れ、大画面に映し出された平手の瞳から涙が流れると、深い余韻を残しながら初の武道館公演は幕を閉じた。

最初から最後まで『アイドルグループ』らしい姿や笑顔は殆ど封印し『平手を中心に、世界観やメッセージをストイックに表現するパフォーマンス集団による舞台』だった。
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平手は役に憑依し素はみせなかった
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砂時計が3年という月日を示す
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最大の魅力が恰好良さなのは疑いない
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こういう側面も観たいのだが・・・
大阪3daysに象徴される『笑顔はじける欅坂』にも魅力を感じる筆者としては残念だが、今回の東京公演でみせた『平手中心のストイックなパフォーマンスグループ』が今後の方向性ということだろう。

平手の対極に位置しグループの幅を広げてきた長濱ねるが卒業目前、乃木坂46/日向坂46との差別化から、自然に見出された結論かも知れない。デビューから4年目に突入した欅坂46の今後に注目です。

(取材・文・撮影/落合 宏樹、オフィシャル素材は撮影:上山陽介)
【欅坂46 3rd YEAR ANIVERSARY LIVE】
◇公式ホームページ:http://www.keyakizaka46.com
◇大阪公演:大阪フェスティバルホール
2019年4月4日(木)・5日(金)・6日(日)の3日間/各日2,700人
[セットリスト]
01. Overture
02. サイレントマジョリティー
03. 世界には愛しかない
04. 二人セゾン
05. 音楽室に片想い
06. 僕たちの戦争
07. 渋谷川
08. Nobody
09. 手を繋いで帰ろうか
10. 制服と太陽
11. 誰のことを一番 愛してる?
12. 東京タワーはどこから見える?
13. 結局、じゃあねしか言えない
14. ごめんね クリスマス
15. ヒールの高さ
16. 100年待てば
17. アンビバレント
18. 風に吹かれても
<アンコール>
01. シンクロニシティ
02. 危なっかしい計画
<ダブルアンコール>(4月6日のみ)
01. W-KEYAKIZAKAの詩

◇東京公演:日本武道館
2019年5月9日(木)・10日(金)・11日(日)の3日間/各日10,000人
[セットリスト]
01. 危なっかしい計画
02. 避雷針
03. 大人は信じてくれない
04. 月曜日の朝、スカートを切られた
05. エキセントリック
06. I’m out
07. Nobody
08. 二人セゾン
DANCE TRACK-1
09. キミガイナイ
10. もう森へ帰ろうか?
11. 君をもう探さない
12. 東京タワーはどこから見える?
13. Student Dance
DANCE TRACK-2
14. 語るなら未来を…
15. 風に吹かれても
16. アンビバレント
<アンコール>(5月11日のみ)
17. 黒い羊

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