最大のみどころは、世界初公開となる北海道『むかわ竜』の全身復元骨格と謎の恐竜『デイノケイルス』の全身復元骨格です。

まずは、恐竜研究の定説を大きく塗り替えた『デイノニクス』の超貴重なホロタイプ標本[実物]を日本初公開。爬虫類と同じ変温動物と思われていた恐竜が、実は知能とスタミナを備えた恒温動物だったとする『恒温動物説』の誕生となった実物標本です。

その先にも『テノントサウルスに襲いかかるデイノニクス』[複製]、『始祖鳥』（ロンドン標本）[複製]、子育てをする『マイアサウラ』[実物]、初めて羽毛が発見された鳥類ではない恐竜『シノサウロプテリクス』[実物]、ほぼ全身の色が明らかになった『アンキオルニス』[実物]など、Chapter 1から怒涛の充実度。

色彩豊かでリアルな動きに見入ってしまう『アンキオルニス』の復元CG（約3分間）も必見です。

1965年の前あし部分の発見から約40年間他の部分が見つからず『謎の恐竜』とされてきた『デイノケウルス』。今回、完成したばかりの全身復元骨格と、頭骨、足の実物化石を世界初公開。

デイノケウルスと同じ『オルニトミモサウスル類』に属する『アンセリミムス』のホロタイプ標本[実物]、『テリジノサウルス類の新種？』[実物]などもここに展示されています。

オスとメスである可能性が高いとされるオビラプトル類の『カーン』（愛称：ロミオとジュリエット）[実物]は必見です。

今回、その全身実物化石と、完成したばかりの全身復元骨格を、むかわ町以外で日本初公開。『むかわ竜』と同じ時代に生きた、モササウルス類などの海の爬虫類も展示されています。

4k スーパーハイビジョンシアターでは、最新研究を元に高精細CGで再現した『「むかわ竜」の世界』（上映時間：約4分）をエンドレスが上映されています。

ラストとなるChapter 4は『恐竜絶滅』。約6600万年前、ティラノサウルスやトリケラトプスなど、絶滅直前の最後の恐竜たちを紹介。史上最重量のティラノサウルス『スコッティ』[複製]と、隕石衝突の影響による恐竜時代の終わりを再現したCG映像に注目です。

日本初公開の貴重な実物化石や全身復元骨格が一堂に展示されている『恐竜博2019』。大人同士でゆっくり鑑賞するなら、9月中旬以降がおすすめです。

（取材・文・撮影／落合 宏樹）

【恐竜博2019　The Dinosaur Expo 2019】
◇公式ホームページ：https://dino2019.jp
◇会期：2019年7月13日（土）～10月14日（月・祝）
※休館日あり
◇チケット：
・当日券：一般・大学生1,600円、小・中・高校生600円
・金曜・土曜限定ペア得ナイト券：2,000円（2名1組）
※金曜・土曜の会場で17時以降販売、2名同時入場
◇会場：国立科学博物館（東京・上野公園）※巡回展はありません
◇アクセス：
・JR「上野駅」（公園口）から徒歩5分
・東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」（７番出口）から徒歩10分
・京成線「京成上野駅」（正面口）から徒歩10分

＊＊＊関連リンク＊＊＊

■恐竜博2019（公式ホームページ）
■国立科学博物館（公式ホームページ）

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■植物で太古の世界を再現した『ヨコスカ恐竜パーク2019』（2019.7掲載記事）